競馬用語辞典 さ行 > し

競馬用語辞典

さ行 > し 競馬場語辞典

仕上がり(しあがり)
 競走馬としての馬体のでき具合を表す言葉。無駄肉がなく、競馬に行って能力を出せる馬体になったとき「仕上がった」という。「仕上がりひと息」と言えば完調一歩手前ということだし、「仕上がり途上」と言えばまだ仕上がっていないという意味となる。
ジェイ・アール・エー(JRA)
 日本中央競馬会の略称で、87年4月に制定されている。ジャパン・レーシング・アソシエイションの頭文字をとったものである。
JRA育成馬
 日本中央競馬会が各生産地で開催される軽種馬の市場(せり市)で購入し、育成場で一定期間に育成、訓練された馬を、希望する登録馬主にトレーニングセール形式、またはセリ方式で売却、配布する馬のこと。04年までは抽せんのうえ、一定の価格で売却、配布されていた。はじめは競走馬資源の確保が目的だったが、現在ではせり市場の振興のために行われているようだ。安い馬の代名詞のように軽く扱う人もいるが、朝日杯フューテュリティS勝ちのセイウンワンダーや阪神ジュベナイルフィリーズ勝ちのタムロチェリー、ステイヤーズSを2度制したホットシークレットなど優秀な馬も数多く輩出している。
仕掛ける(しかける)
 騎手が馬にスパートさせること。ひとつのレースの流れの中から加速(ペースアップ)させることだが、騎手は気合を入れるため手綱をしごいたり、ステッキを入れたり補助動作を加えてスピードアップを捉す。「3コーナーで仕掛ける」「仕掛けが早かった」などレース後のインタビューなどでさかんに使われるが、勝敗に直接関係する言葉だからだ。また「仕掛け気味に追う」ということもあるが、この場合は気合をつけながらという意味で使われている。
軸馬(じくうま)
 連勝式(連勝複式)で中心(軸)になる馬のこと。同じ本命馬でも勝てなくても2着は外さないタイプ、取りこぼしはあっても堅実なので大きく崩れることはなく連勝には絡んできそうな馬のこと。成績は安定しているが決め手不足という馬が“軸馬”といわれるレースもしばしば見かける。
自在(じざい)
 競馬用語として使われる場合は脚質のひとつの“自在脚質”のこと。「自在型」あるいは「自在性がある」という使い方をされるが、先行もできるし差したり追い込んだりもできるということで、ペースが速ければ抑えていけるし、逆に遅ければ前に行って戦えるという近代競馬向きの脚質。“器用な馬”とか“脚質に幅がある”というのも同じことで、どんな流れにも対応できるタイプで安定感がある脚質。
市場取引(しじょうとりひき)
 一般には「せり取引」と言われるもので公開のせり市場で売買されるため、その価格が他人にはっきり分かるようになっている。
下見所(したみしょ)
 パドック、または曳き馬場といわれるところで、発走の約30分前に装鞍所から入場、人に曳かれて場内をぐるぐる回る。掲示板には出走馬名、騎手、斤量、馬体重などが発表され、同時に各種勝ち馬投票券のオッズが表示されている。ファンはここで各馬の状態を観察、馬の仕上がり具合や気合の乗り方など確かめる。発走の15分前くらいになると騎手が騎乗し、ここから馬場に出ていく。
失格(しっかく)
 着順を取り消されること。 その理由としては (1)競走能力に及ぼす薬品、薬剤の使用 (2)正当な理由なく馬の全能力を発揮させない時 (3)不正の目的をもって前検量で計量した負担重量を負担せず騎乗した時 (4)他馬の進路を妨害して落馬中止させた時 (5)他馬の競走を妨害した時 (6)落馬、逸走した時その地点に戻らず競走した時 (7)3000メートル以下で5分、3000メートルを超える競走で7分以上かかった時 (8)後検量を受けなかった時 (9)馬が不正な協定の実行に供せられた時 (10)後検量で前検量との差が1キロを超えた時 などである。 確定後でも禁止薬物の使用などで失格となった場合賞金などは没収される。
終い(しまい)
 レースの最後という意味で、「終いが甘くなった」とか「終いでいい脚が使えた」などと使われ、レース後の騎手の話によく出てくるように、直線あるいはゴール前を指す。「終い(の脚)を生かす」という使い方もするが、この場合は馬の力をタメて最後の直線で能力を出すということ。
遮眼革(しゃがんかく)
 ブリンカーといわれるもので、以前は遮眼帯といわれていたもの。競走中に他馬に気を使ったり、物見(ものみ)をして走る癖のある馬に、レース中、気を散らさず集中させるように、前方だけしか見えないように作られた革製の装具。遮眼革にも遮眼角度の違いから形の異なるもの、覆面につけられたものなどいろいろあり多種多様である。気性の激しい馬(悪い馬)などには、初めて使用したとき特に効果が出ることもあり注意したい。
斜行(しゃこう)
 競走中に馬が斜めに走ること。他馬の進路を妨害したり、事故の原因となることも多く、騎手がレース中に注意義務を怠ったものとされ、軽度の場合は戒告、非常に重大なものは騎乗停止まで、その度合によってではあるが、何らかの制裁の対象になることが多い。また、障害競走において飛越の際に斜めに飛ぶことを斜飛(しゃひ)という。
シャドーロール
 鼻の上に着けたり、巻いたりしている羊の毛などで作られた太いモール状の装具。競走馬は自分の前脚の動き、物の影や芝の切れ目などに驚いて跳んだり、立ち止まったりすることがあり、それを防ぐため(下が見えないようにする)の装具。
15-15
 1ハロン(200メートル)を15秒平均のスピードで走る、または走らせること。14―14、13―13も同じで調教でのペースを表す言葉。「普通のキャンター」と言われるのが1ハロン20秒ぐらいで、「大きめ」というと17~18秒で駆けることをいう。15―15というと馬を仕上げる上でのひとつの目安で、デビュー前の馬や休み明けの馬はこの15―15ができると最終段階の強い調教へと進んで行く。また、使い込んでいる馬の場合は「レース間隔が詰まってるから15―15で十分だ」などと、タイムとは関係なく軽い攻め馬という意味で使っている場合も多い。
重賞(じゅうしょう)競走
 特別競走の中でも特に賞金が高く、重要な意義をもって設けられた競走で、五大クラシックレース、天皇賞、有馬記念をはじめグレード競走と言われるレースはすべて重賞競走である。特別競走の中で第〇回と付されているのが重賞競走で、オープン馬で争われる。
収得賞金(しゅうとくしょうきん)
 競走条件の〇〇万円とは収得賞金のことで、基本的には1着の本賞金および重賞競走の2着賞金の合計額をいう。算入金額はオープンの場合は該当する着順の本賞金額の半額、1600万下条件戦では900万円、1000万下条件戦では600万円、500万下条件戦では500万円、新馬・未勝利戦では400万円となっており、獲得賞金とは異なる。
18.75
 一般に“奇跡の血量”といわれるもので、父母を一代目とした場合、三代目と四代目に同じ祖先(種牡馬)があると、その血量を18.75%もつ馬ができる。生産理論のひとつで“フィッツラックの18.75%理論”といわれるもの。きわめて単純な交配方法で、現在では理論としては問題にされていないが、近親交配の一例で走る馬も数多く出ている。日本ではコダマ(昭和35年ダービー馬)がブランドフォードの18.75%ということで騒がれはじめ、意識的に交配する生産者が増えた時期もあった。
習癖(しゅうへき)
 運動時や馬房内で馬の行ういろいろな癖の総称。調教や飼料の管理、馬とのコミニュケーションなどによって矯正していく必要があるが、競走中の癖については騎手がその馬の癖を熟知して騎乗しないと事故の原因になったりする。
蹴癖(しゅうへき)
 人や他馬を蹴る癖のこと。蹴癖馬は周りの馬や人に危険を及ぼすので、トレセンや牧場では危険防止のため、目印として尾の根本に赤い布を着け誰にでも分かるようにしている。
出走停止(しゅっそうていし)
 競走の公正を保つため (1)競走において他馬に危害を及ぼすおそれのあるとき。 (2)調教が十分でないとき。(発馬なども含む) (3)健康に支障のあるとき。 (4)一時的に能力を高めまたは減少したと思われる薬品、薬剤を使用したとき。 (5)競走に関して不正な協定の実行、不正な目的に供せられるおそれのあるとき。 などは、期間を定めてその馬の出走を停止する。
出走取消(しゅっそうとりけし)
 出馬投票後、出走予定馬が急な疾病、事故などの理由により、裁決委員の許可を受けて出走を取りやめること。競馬場、ウインズなど勝ち馬投票券売場には必ず発表されているので、取り消し馬のあるなしは確認しておきたいものだ。
種牡馬(しゅぼば)
 “種馬(たねうま)”ともいわれるが、父馬のこと。より速く、より強い馬を作り出すためにサラブレッドの生産において種牡馬の選定はとくに大切であり、競走成績の優れた馬、血統の良い馬のみが選ばれて種牡馬となっている。
準(じゅん)オープン
 競走馬は競走番組上条件別に分類されているが、オープンに次ぐクラスで、いわゆる高額条件に位置する馬。そのクラスを勝つとオープンになる馬自体を指すこともあるし、そのクラスのことを準オープンと言うこともある。
昇級戦(しょうきゅうせん)
 勝つことによってクラスが上がることを昇級するという。その昇級してはじめてのレースを昇級戦(昇級緒戦)といっている。「昇級戦にしては走っている」とか、「昇級戦でペースが…」などレース後の騎手の話によく出てくる。
勝負服(しょうぶふく)
 騎手がレースに騎乗するときに着ている服。中央競馬の場合は馬主がそれぞれ自分の色、柄の服色を登録しており、騎手は馬主に合わせて着替えてレースに出場している。公営競馬では各騎手が自分の勝負服(各自の色柄)を持っており、レースを見慣れると誰が乗っているかすぐ分かるようになる。
条件(じょうけん)レース
 中央競馬は収得賞金によってクラス分けされ、条件が定められている。どのレースも広い意味での条件レースに違いないが、オープンや新馬戦、重賞レースなどは条件レースとはいわない。3歳〇〇万円以下など収得賞金によって条件が付けられているレースをいう。また条件が付けられていても、特別レースは一般レースと分けて考えられ、条件レースと呼ばないこともある。
ジリ脚(あし)
 脚質のひとつ。決め手がなく速い脚が使えないタイプで、ジリジリとしか差を詰められないというのが語源。こういった脚質の馬は平均ペースになると粘りを発揮するが、瞬発力がないため勝てそうでいて勝てなく、2、3着になることが多いので、単勝では狙いにくいタイプといえよう。
白毛(しろげ)
 馬の毛色のひとつで、白色またはほとんど白色で生まれるが、うなじや耳などに色素があることもあり、有色毛の刺し毛斑や有色斑があることもある。また、眼が青色であることも多い。この毛色の発現はサラブレッドでは十分解明されていない。
白旗(しろはた)
 スタート時、ゲートから200メートルくらいの走路内に立っている人が持っている旗。発走委員が真正な発走でないと認めて振る赤旗を見て、この白旗が左右に振られる。騎手はこの合図を見て馬を止め、スタートのやり直しとなる。
シンジケート
 一般には共同販売を行うための企業連合をいうが、競馬の世界では主に種牡馬について組織される株主のことで、1頭の種牡馬を数十株に分けて、その保有株数に応じて種付けの権利を持つことになる。通常組まれる株数は40~60株で、1株につき1頭の種付け権利を持つ。
新馬戦(しんばせん)
 サラブレッドのデビュー戦のこと。夏の2歳戦から始まり3歳春の3月頃まで競走番組に組まれている。新馬戦はその馬の能力だけでなく競走センスも分かるため競走馬にとって重要なレースであり、馬主、生産者など関係者は新馬勝ちをことのほか喜ぶ。
心房細動(しんぼうさいどう)
 心臓発作のひとつで、競走中に発症する場合が多い。急激にスピードダウンして、骨折でも起こしたのではと見てる人に思わせる。健康な馬でも突然発症する病気で、原因も明らかでないし、その治療法も特にない。そのまま競走馬を断念するような場合もあるが、ほとんどは一過性のもので、自然に治ってしまい再発もしないことが多いようだ。
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